月満る闇〜彼方の剣――――前章
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前章〜プロローグ〜





さぁ歌おう――――過去から繋がる物語を


さぁ歌おう――――軌跡に導かれる現実を


さぁ歌おう――――あるべき未来と共に





――――――――さぁ












◆◇◆






遥か昔から、古代占術と魔術を伝承する事で成り立ってきた京の都。
その都市を四方の結界で結び、邪悪なる力から都市を守ってきた。
内部にも多くの神社仏閣が見られるのも同じ理由である。
そして四方の結界には様々な役割を担っており、当然それを管理する者もいる。


北に駿河。
南に鳳来寺。
東に神門。
西に葛葉。


その結界を守るのは、都市の4大名家である。
結界の為だけに過去から名前は続き、結界の為だけに子孫を残してきた。
継承者と受け継ぐべき力。
そしてその中でも、京の都の主―――すなわち、都司主は代々神門家が継いでいる。

―――現代の都司主は、若干18歳の若者ではあったが。
だが、その年齢に比べて才色兼備というが適切であろう、全ての物を授かって生まれてきた。容姿端麗は元より、その知能と判断、戦闘能力。全てにおいて『理想の主』だと、誰もが口を揃える。





――――――――その者、『神門 夜近』と名を刻む。







「・・・霊棺の底で懺悔でもしてるがいい」


敵を一掃し終えた後、彼は嘲笑うように呟いていた。


結界で守られている都市、京の都。
けれど、何処からか邪なる者共は姿を現す。
結界を継承せし者の使命。
・・・それは、この都を命と引き換えにしても守り通す事だ。
すなわち、完全ではない結界の隙をついて入り込む魔の者を滅する作業。
その手に武器を携え、毎日戦う事も最早日常と化している。
都司主自らが前線に出るのはおかしいかとも思うだろうが、それは結界を継承する者だからだ。


彼を含めて4人の戦士――――


若き後継者達はその手を血で染め、月夜の下で命を削る。
それは使命だからと割り切る事すらも越え、『これが定められた掟なのだから』と呟く事もある。




迷っても現実は変わらない。
錯誤しても何も始まらない。
悩んでも自分の代わりは誰にも務まらない。




「冥府の闇でも覚えておけ。我ら守護結界の番人・最凶の仕置き人を―――





自分が住むこの都市を、守りたい。
きっと、そんな純粋な願いが最初だった。
結界を継続する者として生まれてきたからこそ、自分にしか出来ない事がある。
自分だからこそ出来る事があるのだと信じて。

手にした『力』も、その為のものなのだと。



――――けれど、現実は時として残酷な悪戯を語る。





「どういう、事だい・・ッ!」

「ざけんな、夜近・・・ッッ!!俺達がしてきた事は――――!!!」

――――ワタクシは夜近様と共にする命、最強の花嫁」

「・・・これが『真実』だ」


















さぁ歌おう――――過去から繋がる物語を


さぁ歌おう――――軌跡に導かれる現実を


さぁ歌おう――――あるべき未来と共に






――――――――さぁ    謳おう――――・・・















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